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バラと慣用句

薔薇(バラ)

高貴にして妖艶な姿


 まさに花の女王といえる存在。その栽培歴も紀元前にまで遡る大御所で、品種単位では全て把握するのが不可能な程の数であり、現在も増え続けている。品種改良の先駆けとなった「ラ・フランス」という品種が登場した1867年を境として、それ以前のものをオールドローズ、以降をモダンローズと呼んで大別する。 一般家庭で植えたバラの寿命は、せいぜい20〜30年程度だが、現存する最古のバラは、ドイツ・ヒルデスハイムの教会にある西暦815年植栽の物とされている。 鑑賞用はもちろん、花弁から精油を抽出した「ローズオイル」は、香水の原料やアロマセラピーに用いられている。日本語の名前の由来は、トゲのある低木の総称である茨(イバラ又はウバラ)から。また、一般にバラを漢字で薔薇と書くが、これは本来「しょうび」と読み、中国語の牆靡(しょうび:垣根にもたれかかるという意味)が由来とされる。 長い歴史を持つだけに、様々な言い回しに使われる。「a blue rose(不可能なもの)」、「the rose(花形)」、「come up roses(うまくいく)」、「rose-colored glasses(楽観的な)」。かつて日本でも、乱暴な言葉や悪童を指して「バラガキ」と呼ぶ地方があったが、これは「茨掻き(所構わずかき回し、後先を考えない事)」から来ている。 「A rose is a rose.」物事の本質は変わらないという意味だが、時代を経るごとにバラは高貴にして妖艶な姿を強めてゆく。トゲという名の企みを「under the rose(密かに)」隠して…。
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