ヘアドネーションの話し

 数年前、私自身がヘアドネーションをしました。

これから先は髪の毛も老いるだろうし、ヘアドネーションして役に立つのは今しかな

いと思って40センチほど切り、帰ってきたら髪の毛のなくなった母をみて、長男は大変

残念がっていました。

 それから時がたち、小学校卒業を前に長男がヘアドネーションする日が来ました。

もともと髪の毛を切るのが嫌いな子でしたが、4年生から急に整えるのも嫌がるので

理由を聞いたところ、「自分もヘアドネーションをして、病気のこどもとか誰かの役に立

ちたい」というのです。

 男の子だからまわりの理解を得られるか心配しましたが、学校で「お姉ちゃん」と下

級生に言われようと、地域のイベントで受付のおじさん達を「お姉え…お兄ちゃん…い

や、やっぱり…」と戸惑わせようと我が道を通してちゃんと寄付することができたこと

は我が子ながら素晴らしいと感心しました。

髪を切ってさっぱりした笑顔はとびきりでした。

翌日には長い髪を結べば済んだ朝の身支度が、全然直らない寝ぐせにてこずり「髪、長

いほうがよかったかも」とぼやいていましたが、新しい自分に満足しているようです。

 美容院で伺った話ですが、医療用ウィッグを人毛で作る場合、30人分くらいが必要ら

しいです。長男とは健康に感謝するとともに、今回寄付した髪の毛が誰かの役に立って

くれると嬉しいね、と話しました。

 これからも誰かの思いやりが届く社会が続いていってほしいと思います。



建物総合事業本部 北片真紀