真夏の白馬岳(しろうまだけ)その① 雪渓編

 夏は、「この暑いのに山に行くなんて・・」と言われることも時折あるが、山の気温は地上より、ずっと低い。
 ここ白馬大雪渓(しろうまだいせっけい)は日本三大雪渓の一つで、一年中積雪が残っている人気の登山ルートである。

雪渓は徐々に勾配がきつくなり、およそ2時間続くが、クレパス(割れ目)ができている場合や、落石があっても雪で音がしないことから、事故が多く、できるだけ早めに通過しなければならない。

 雪渓を登っている時に緊張するのは、このトラバース(横断)の時で、右側の急斜面を意識しつつ、アイゼンに足を引っ掛けないように慎重に進んでいく。

雪渓が終われば、高山植物が可憐な姿で迎えてくれ、疲れが一気に癒される。こんな岩だらけで、強風が吹くような場所でも綺麗に咲いている。

 夏の白馬岳は、ガスっていることが多いが、この日はスッキリしていた。白馬岳と共に白馬三山と呼ばれる杓子岳(しゃくしだけ)と白馬鑓ヶ岳(しろうまやりがたけ)もくっきりと眺めることができて、爽快だった。
清々しい気持ちにさせてくれた山に感謝。

管理本部 課長代理 K. T.