一本の木―待ち遠しい花

梅雨の時期とはいえ、ほぼ毎日のように雨が降り続いていますが、

先日、久しぶりに木漏れ日がさす中で「都立小宮公園」を散策することができました。

「ひよどり沢」では湧水が小さな流れを作り、弁天池に注ぎます。そろそろ「蛍」が舞う頃となりました。野鳥の声に耳を澄まし、バードウオッチングも楽しめる癒しの空間です。

家が近いこともあり、いつもの散策コースにしているのですが、そのたびに気がかりな一本の木が有ります。小宮公園のはずれ、ひよどり山の上にあるこの木は、ご近所の方の話では、ひと昔前、高遠から移植された木とのことです。この木「ソメイヨシノ」は5年くらい前の写真で堂々と美しくさき薫っている姿が残っています。

現在は、幹から裂け、枝の一部が地面に這っている状況です。

これも気候変動によるものでしょうか。暴風や大型台風に曝されて。

それでも花を咲かせ、輝くばかりの新緑に包まれている姿を見ると何とかならないかなぁ、と思ってしまします。

今は、木の周辺にロープが張られ、立ち入り禁止の様です。

古今東西、開花が待ち遠しい花である桜、寒い冬を堪え、力を蓄えて、一気に咲く姿に魅了されるのですが、寒い冬に見る姿は、とても華やかな花を咲かせるようには見えません。

本当に不思議な木だと思います。

不動産事業部 松本浩