娘よ、行ってらっしゃい!

 今春、娘が就職のため親元を離れ上京した。

振り返れば、父親としての私は、彼女の今までの人生において、半分以上の時間は不在であった。単身赴任や、同居中も出張・仕事の持ち帰り等で、娘に対して人生に必要な相談や、助言も満足に与えてやることがすくなかった。

しかし、現職に従事させていただいてからは、自宅からの通勤のため、今までとは打って変わり、要らぬおせっかいをして疎まれたり、子供に頓珍漢な質問をして叱られたりしております。 

今まで、子供たちとのすくな過ぎた時間は、少しは取り戻せたのかなあと感じております。

娘も社会人となり仕事をしていくうえで、私の過ごした時間も多少は理解してくれ、きっと私と同じような生活を歩まず、自分自身を大切にしてくれるよう成長してくれるものと期待する。

さて、この度娘のため、何か記念になることと思い。一抹の寂しさを隠し「壮行会」を行うことにした。

しかし、急遽東京勤務となり、向こうでの家探し・引っ越しの準備・卒業式・サークル活動の卒業仕舞(片付け)等とにかく時間がないため、短時間で印象に残るものが必要と考え、おかあちゃんが今回の「壮行会」を企画した。

おかあちゃんは、もう娘が家に戻ってくる可能性は少ないと思っている。

現に、おかあちゃんの姉が大学入学で上京し、そのまま東京で生活、結婚することになった経緯からだ。

【おかあちゃんが考えた「壮行会」の主旨】は、
■人生に大半を過ごした神戸を印象付けてあげたい。
■関西で楽しいと思った瞬間を心に残してあげたい。
であった。

【企画したイベント】は、
■夜景を見ながらめしを食う。
■ユニバに行って遊ぶ。

文章にしてしまうと、何か子供だましのような企画であった。

さて、当日は子供達には内容を話さず実行に移す。ただ、1泊2日とだけ告げ。

<<夜景を見ながらめしを喰う>>

六甲アイランドのベイシェラトン クラブフロアー で、ホテルに入るや否や重厚な雰囲気から、子供達のテンションは上がる。

クラブラウンジは、娘が生まれた翌年に再建できた家、幼少期から育った町、高校、大学と過ごした神戸の風景・山並みが一望出来るロケーションであった。

そこで、ゆっくり子供達とおかあちゃんは、おいしいオードブルとお酒を頂きゆっくりと語らいの時間を過ごすことが出来た。

<<ユニバに行って遊ぶ>>

文字通り、大阪のユニバーサルスタジオである。

娘はハリーポッターの大ファンで、本も原書も全巻揃えて覚えるほど読みあさり、高校時代は年間パスを購入し、しばしば訪れていたところである、当然最初に向かったのは、ハリーポッターのお城、入城の仕方や乗り物の乗り方をこと細かく私に説明をしてくれ、めまいがするような乗り物であったが、降車後アトラクションの映像についても、ききとして説明をしていた。

中学生の時には、ジェットコースターを怖がり一切乗らなかった娘が、このような乗り物に乗れるとはと、つまらないことで、成長を感じた一瞬であった。

子供達は、おかあちゃんの企画した「壮行会」に満足しくれたものとおもわれる。

いろいろな思いで、準備してくれた おかあちゃんありがとう!!

娘よ!

いままで育った神戸を忘れずに、また、家族との思い出も大切にしてくれるよう。

「行ってらっしゃい!!」

建物総合事業本部 大阪支店 田中 裕士