金曜の夜、夫が妹と何やら電話で話しをしている。
「明日、五感で楽しむ日帰り旅行に行こう!」と誘われた。
夫は、言葉を知っているのか?私が知らないのか?何なのか?時々難しい言葉の表現をする。
聞き直すと「そんな事も知らないのか!」と機嫌が悪くなるので、遠回しに聞いたり、分かったふりをして日常は過ごす。
それも”五感”???
難しいことは嫌だ。頭を使う旅行なら家の掃除をしていた方が良い様な気がするが・・・折角の提案・・・断る事に躊躇してしまう。
どの様な旅行か?と尋ねると、
「朝早く出て大井川でSLに乗れば分る”はず”」と言われた。
課題を課せられて少し重い気分になったが、取敢えず行く事にした。
朝早い新幹線で新横浜→静岡駅で下車
東海道本線で金谷駅→新金谷駅 八王子駅から所要時間2時間30分
あっと言う間に到着。
降り立った新金谷駅は映画で見た事がある様な、昭和初期を匂わせる風情ある小さな秘境駅。
程よい太陽と青葉の香りの調和で、タイムスリップしたかの様に、何も考えられなくなったのを覚えています。
レトロな観光列車の醍醐味を味わうには、この駅だけで十分だ。
そして南アルプス号へ乗車。
列車内は昭和初期そのままの、木の通路・木枠の座席・白熱灯・天井には古い扇風機が少しギシギシ音を立てながら回っている。
列車の窓を手動で開けても良いとの事・重くて開けるのに苦労はしたものの、気持ち良い風が入ってきた。
大井川沿いの無人駅を数駅停車。
外を見ると、子供を抱いている人・観光の人・歩いている地元の人達だろうか?思い切り両手を振ってくれている。私達も思い切り身を乗り出して手を振った。
撮り鉄の人々も沢山いた。
そんな折、車内から流れるハーモニカの演奏
懐かしく温かい曲”ふる郷”が流れて来た。と同時に”ポッポーー”の機関車の汽笛。初めて直に聞いて拍手してしまう程感動しました。
白色川と青葉、そして新茶の美味しさを味わいながら、登る大井川は最高でした。
SLは”五感で楽しむ” 提案してくれた主人と妹に感謝

管理本部 I.Y