念願の3大カルスト制覇! でも……

カルストとは、「石灰岩が雨水や地下水によって浸食されて形成された地形のこと」だそうです。

なぜ、人はカルスト台地に魅せられるのでしょうか? 

やはり、山の上だというのに、広大な大地が広がり、その一面に茂る低い草木が醸す寂寥感、美しくも不気味な白い岩肌……、そんな風景が、どこか異世界を感じさせ、日常から解き放ってくれるからなのかもしれません。

で、日本には3つの有名なカルスト台地があります。

山口県の「秋吉台」、高知県と愛媛県にまたがる「四国カルスト」、そして福岡県の「平尾台」。このたび、私はそのすべてをバイクで訪問(時期はバラバラですが)、日本3大カルストを制覇しました。

まずは「秋吉台」。

春先の訪問でしたが、いい感じに草木が枯れていて、しかも平日とあって人影もまばら。なんとも雄大で、それでいて寂しい風景です。さらに、台地を南北に貫く約13㎞の「秋吉台カルストロード」は、走りごたえ十分。

秋吉台と言えば、東洋屈指の大鍾乳洞で、特別天然記念物にも指定されている「秋芳洞」を忘れてはなりません。

バイク用のブーツでは、鍾乳洞の中は歩きづらかったのですが、入洞して後悔なしの大迫力でした。

続いては、「四国カルスト」

こちらは以前、ブログに書いたことがありますが、訪れたのは昨年5月。台地を縦断する「天空の道」こと県道383号は、私の中で、もう一度走りたい道ナンバーワンです。

大トリは、福岡県の「平尾台」。

北九州市の市街地から車やバイクで約45分。アクセス抜群の景勝地ですが、訪れたのは土曜日。町から近く、そのアクセス路はいい感じのワインディングロードとあって、地元の腕自慢ライダーが列をなしていました。

制限速度を順守する模範的ライダーの私としては、その流れについていくのがやっと。写真を撮る余裕がなく……(苦笑)。近いうちに再訪したいと思います。

これらカルスト台地には、希少植物も生息しており、環境保全への十分な配慮が必要です。そのうえで、観光スポットとして地域経済に寄与してもらわなくてはなりません。保全と活性化、相反する取り組みに尽力する皆様に感謝です。

建物総合事業本部 志方 正紀