我が家の月下美人が、この春、ついに美しい花を咲かせてくれました。
夜にしか咲かないと聞いていたので、花が開く瞬間を見逃さないようにと、ずいぶん気を付けていました。
ふわっと甘い香りが部屋いっぱいに広がり、ついに咲いたその花は、幻想的で息をのむ美しさでした。
花が咲いたのは一晩だけ。翌朝にはしぼんでしまうと知り、慌てて写真を撮り、じっくりとその姿を愛でました。
そのはかなさが、いっそう尊く感じられ、命の輝きを目の当たりにしたような気持ちになりました。
そして翌日、しぼんだ花を摘み、酢の物にしていただきました。
ほんのりとした甘みとほろ苦さが口に広がり、ただ見るだけでなく、味わうことでまた違った感動がありました。
美しさと美味しさを感じさせてくれた月下美人に感謝します。
また来年も、この季節に月下美人の花と、その恵みを味わえればと思います。


管理本部 伊藤 博